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病院で行われる検査の中で、採血の次に多いのがレントゲン検査(※正式にはエックス線撮影と言います)。
『ちょっと咳がひどくて…』
『足の骨が折れたかも…』
『子供が10円玉呑み込んだかも…』
なんて言う、様々な理由からレントゲン検査を行います。
もちろん健康診断でレントゲン撮影することも多いですよね。
苦痛も少ないし簡単に撮影できるのでよく行われる検査なのは間違いありません。
ただ、見方なんて教えてもらう機会はないので、詳しく知らない人がほとんどです。
この記事では、
「レントゲンって何がどう写ってるの?」
「撮影時の注意点は?」
なんていう、知ってるようで知らない話を説明していきます。
レントゲン検査とは
ドイツの物理学者であるレントゲン博士が“物体を透過する不思議な線”いわゆるエックス線を発見しました。
みかん
仕組みとしては、エックス線照射装置とフィルムの間に体を置いてエックス線を通過させて、そのエックス線の通過具合によってフィルムが白や黒に焼き付き画像ができあがります。
この白と黒の画像から医師が診断を行います。
レントゲン画像の白と黒の解説
フィルムはもともと白色。そこにエックス線が当たることで黒に変色します。
って言うことは、フィルムにエックス線がしっかり当たれば黒。
間に何か物体があってフィルムにエックス線があまり当たらなければフィルムの白が残ったままになるってことです。
エックス線の透過度が高いものとしては空気。
逆にエックス線の透過度が低いものとしては骨や造影剤なんかがあります。水を多く含んだ臓器や脂肪などはその中間。
エックス線の透過度の高い順は、
空気>脂肪>水(肝臓や脾臓、心臓など)>骨
この微妙な色合いを判断しています。
少し例を上げてみますね。
指輪(金属)をレントゲンで見ると…
指輪は金属なのでエックス線が透過しません。
なので、もともとの白いフィルムの状態に近いです。
指が重なり合った部分とそうでない部分でも色の違いが分かりますね。
レントゲンが真っ白って言われたら…
診察室でよく医師が「レントゲン真っ白だよ」なんて患者さんに説明をしている場面に立ち会うことがあります。
いつも思うのですが、患者さんは「ふんふん」って頷いてくれているけど、それはソコが白いと言うのがわかるだけで何故かはわかっていないんですよね。
基本的に「レントゲンが真っ白」って言われたら肺のことだと思ってください。
肺は空気がほとんどなので、正常ならエックス線が透過してフィルムが焼かれ黒っぽく映ります。
肺に炎症などが起きているとエックス線が透過せず白く映るという訳です。
レントゲンが真っ白だと言われたら肺炎などの疾患があるってことですね。
みかん
レントゲン撮影時の注意点
次はレントゲンを撮影するときの注意点をお伝えしていきます。
服装
まずは服装やアクセサリー類。
基本的に、レントゲンに写りこまないように検査着以外は全て外すように言われます。
白い無地のTシャツなどは着ていてもOK!
- アクセサリー
- ボタン
- 刺繍
- プラスチック
- 湿布
- カイロなど
服によっては無地でもボタンが付いていればダメだし、刺繍もレントゲン写真に写るからダメなんです。
もちろんアクセサリー類もレントゲンに写るし、髪の毛が長ければ背中にかからないよう留める必要があります。
ちなみに金具の無いユニクロのブラトップを着用しながら撮影したことがあるのですが問題なくできました。
みかん
姿勢
次は姿勢です。
基本は立位って言って立って撮影することになります。
これは胸やお腹などに水が溜まっていたり、また空気が上に上がることでわかる疾患があるからです。
もちろん通常であれば胸やお腹に水が溜まってることはないんですが、撮影してみないとわからないですよね。
みかん
だからって全ての人が立位で撮影できるわけじゃないので、立てない患者さんには立てないなりの撮り方をします。
座って撮ることもありますし、それが無理ならリクライニングって言って斜め45度くらいまでベッドやストレッチャーを上げたり、クッションを背中に当てたりして撮影することになります。
肺炎なんかでは横になったまま撮影しても影響がなかったりするんで、寝たまま撮るかどうかは医師の判断によります。
また前からだけの撮影では写らない場合もあるので、横からや他方向からも撮影することがあります。
レントゲン検査での診断や経過を見るのが難しい場合はCT検査を行ったりします。
ポータブルレントゲン検査
寝たきりの患者さんや、医療機器がたくさん付いた患者さんはレントゲン室に行くことが難しいです。
なのでポータブルレントゲン検査って言うものがあります。
名前の通り、ポータブルなんですよね。
移動式のレントゲン撮影ができる機械で、ベッドサイドまで行って撮影できます。
みかん
ベッドから移動しなくて済むポータブルレントゲン検査は患者にとっても看護師にとっても負担の少ない検査でめっちゃ助かります。
もちろん必要な検査であれば撮影室だろうがどこだろうが行くんですが、レントゲンに至っては病室でも撮影可能ってことです。
レントゲン検査で診断できる主なもの
次はレントゲン検査で診断できる主なものをお伝えしますね。
胸部レントゲン検査
胸部レントゲンでは以下のことがわかります。
・肺炎 ・無気肺
・心肥大 ・うっ血性心不全
・胸水 ・気胸 など
腹部レントゲン検査
腹部レントゲンでは以下のことがわかります。
・小腸ガス ・拡張した大腸
・便秘 など
その他
骨折や変形などの骨病変などがわかります。
レントゲンは頭から足先まで、どの部位でも撮影することができます。
身体以外でレントゲンに写る物
最後に、身体以外で写るものとして、医療用のカテーテルやチューブ類があります。
みかん
あとは高齢者や小児が思いもよらないものを誤飲した異物が写ることがあります。
写る物は限定されますが、入れ歯や硬貨などの金属類はレントゲンで写ります。
プラスチック性のおもちゃなんかも何となく写ります。
写らないものとしては、ビニールやオムツ、液体のものなんかは撮影してもわかりません。
以前、介護現場で「ビニール袋を誤飲したかも」「レントゲン撮って」ってケアワーカーに言われたことがあるんです。
みかん
あとは自然に出るのを待てるものなのか急いで取り出す必要のあるものなのかで、撮影をするかしないかの判断をすることになります。
みかんの一言
検査の中でも苦痛が少なく、比較的簡単に行われるレントゲン検査。
レントゲン検査をしたことがない人はいないんじゃないかと思うくらい普及していますよね。
知らなくても検査は受けられるし、その後は医師に任せておけばいいんですが、ちょっとした雑学程度に知ってるのも良いと思います。
今度撮影するときは、少しレントゲン写真が見てみてくださいね。
みかん
みかんでした。