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小学生になると体力もついてくるし、インフルエンザなんかの流行りもの以外はあんまり熱を出すことはないんですよね。
なのに、当時小3だった子供が熱を出したんです。
しかも、5日高熱が続きました。
さすがに心配になったんですが、結果アデノウイルスだったことが判明。
夏に流行るプール熱と同じウイルスで、一年を通して感染する恐れがある感染症です。
プール熱って言われるくらいなんで、夏に流行するように思うかもしれませんが、小児科に勤めていたときの印象としては冬場の高熱が続く原因としてインフルエンザの次にアデノウイルスが多かったように思います。
検査しないとアデノウイルスとは診断されないんで、調べないまま『風邪でしょう』って治ってしまうケースも多いと思います。
我が子ももしかしたらこれまでに感染したことがあったのかもしれません。
アデノウイルスは一度かかったとしても、何度も感染する可能性があるんですよ。
なので、我が子の事例を交えながら、今回はアデノウイルスについてまとめていきます。
アデノウイルスとは?
風邪症状を引き起こす主要ウイルスって言われています。
50以上の型があって、7種に区別されているんですが症状は様々なんです。
型が多いので、一度かかっても型が違えば一年で何度もアデノウイルスにかかることがあります。
もちろん子供だけじゃなくて、大人も同じように感染します。
症状
型が多いので、大まかに分けて書いていきますね。
呼吸器感染症
乳幼児がかかることが多くて、高熱が5日程続きます。喉の痛みがあったり扁桃腺が腫れたりします。
ときに肺炎、髄膜炎、心筋炎などを併発することがあります。
我が家の小学生が感染したのもこのタイプ。
高熱が続いたのと、喉の痛みと血痰が出ました。
とは言っても高熱が出てから4日目に他の症状が現れたんで、それまでは何の熱かさっぱりわからん状態でした。
咽頭結膜熱(プール熱)
39~40度の高熱が出るんですが、37~38度の微熱に下がったり、また上がったりを5日程繰り返します。
喉の痛みや扁桃腺の腫れに加えて、目の充血や目やにが多く出るのが特徴です。
以前はプールを介して流行してたんでプール熱とも呼ばれていますが、現在はうがいと手洗い、それからプールの塩素消毒で予防対策が図られているのでプールでの感染は減ってると思います。
流行性結膜炎
目の充血や目やにが多いんですが、高熱や喉の痛みがありません。
出血性膀胱炎
おしっこするときに痛かったり、真っ赤な血尿がみられます。
2~3日程で症状は改善しますし、尿検査でも10日程度で潜血反応も改善します。
胃腸炎
腹痛、嘔吐や下痢がみられるんですが、熱は比較的軽いことが多いです。
潜伏期間
上気道炎では2~14日。
胃腸炎では3~10日。
他の感染症と比較して、わりと長めの潜伏期間になります。
感染経路
飛沫感染と接触感染があります。
咳やくしゃみ、鼻水で空気中にウイルスが漂ってそれを吸い込むことで感染するのが飛沫感染。
便や目やになどにもウイルスが存在するんで、タオルやドアノブなんかからウイルスが手に触れることによって感染するのが接触感染です。
感染すると扁桃腺やリンパ節の中でウイルスが増殖していきます。
発症後数週間に渡ってウイルスを排泄するんで、感染が拡大する恐れがあります。
特に便は長くて1か月ほどウイルスが排出されるんで注意が必要です。
学校感染症の1つに指定されていて、熱や喉の痛みなんかの主症状がなくなってから2日間は登校禁止となっています。
検査
綿棒で喉の奥や目やにを拭き取り、検査キットで調べることができます。
10分程度で判定できます。
ただし、熱だけの症状でむやみやたらに検査することはありません。
周囲で流行っていたり、熱が続いたりすれば原因を突き止めるために検査します。
治療
特効薬がないので対症療法になります。
これが検査を積極的にしない理由の1つでもあります。
検査したところで治療法がないんで様子を見ることしかできないんですよね。
さて、対症療法としては熱が高いことが多いんでまずは脱水に気をつける必要があります。
喉の痛みなどから水分が取りにくいんですよね。
熱い物は喉の痛みを増すので、食事は常温程度のスープやおかゆなどを少しずつ取るようにすると良いです。
参考までに子供の熱についてまとめた記事はこちらです。
みかんの一言
子供の高熱が続くのは親にとっては不安でたまらんことですよね。
原因がわかれば少しホッとできるんですが、熱が出てすぐに原因がわかることは稀です。
我が子もアデノウイルスと診断されたのは高熱が出続けていた4日目。
初めは熱しか症状がなくてわからなかったんですが、4日目にようやく喉の痛みが出現。そこでやっと検査をして診断されたんです。
最終的には血痰まで出てしまうほどだったんですが、最初から症状が出揃って診断されることは少ないと改めて実感しました。
予防としては手洗い・うがいなんかの一般的な予防対策をするしかないんですが、感染力が強くむずかしいんですよね。
子供が熱を出した時の1つの可能性としてアデノウイルスについても覚えておいて欲しいと思います。